■ 紫外線の恐さ
●紫外線には3種類ある
太陽光線の中の紫外線には3種類あります。これは波長によってA、B、C、に分けられており、その内C紫外線はオゾン層に吸収されて地上には届きません。しかしA紫外線(UVA)、B紫外線(UVB)は今や私たちの身体に深刻な影響を与えているのです。
●A紫外線
波長が長く、急激な作用は与えませんが、肌の奥まで入り込み時間をかけてダメージを与え、しわやたるみの原因となります。この紫外線は曇りの日も家の中にいても私たちの肌に届いているので別名「生活紫外線」と呼ばれます。
●B紫外線
波長は短く、肌に強く作用し、日焼けによる炎症だけでなくシミ、ソバカス、そして皮膚癌の原因となります。野外でのスポーツやレジャーによることが多いので別名「レジャー紫外線」と呼ばれます。

●増えつづける皮膚癌、視覚障害
●皮膚癌の原因
皮膚癌増加の原因はオゾン層の破壊と関係があるのは間違いありません。データによれば1%のオゾン層減少は2%のB紫外線増加を招き、皮膚癌の患者は3〜6%増加するとされています。
●視覚障害
紫外線の害としては皮膚への影響はかなり指摘されていますが、見過ごせないのが目に対する影響です。特に白内障の場合、因果関係はかなりはっきりしているようです。現在、世界で盲目の人は4千万といわれていますが、その内20%が紫外線による白内障と推計されています。
●免疫力低下
その他、紫外線を皮膚に浴びることにより全身の免疫力低下が起こります。具体的にはカゼやヘルペスを始めあらゆる感染症になりやすくなるということです。癌も免疫機能が正常であれば発生率はかなり抑えられます。
●リスクの多い環境とは
●地域
地域的には特にオゾンホールが拡大している南半球:ニュージーランドやオーストラリアは深刻な事態になっていますが、その他の地域でも陽射しの強いところでは注意が必要です。北半球でも北緯40度以上の地域ではかなりリスクが高まっています。日本では北海道での紫外線量が特に増加しています。
●反射によるダメージ
太陽からの直射にばかり気をとられていてはいけません。紫外線反射率は海の波で30%、砂で18%、コンクリートで10%、そして雪はなんと88%もあります。つまり雪の上では直射+反射で1.9倍の紫外線にさらされるということです。
●弱い皮膚、強い皮膚
弱い皮膚とは、簡単にいうと「すぐ赤くなる皮膚」です。人種的にはやはり白人が弱く有色人種は強いと言えます。しかし日本人でも色白の人はリスクが高いといえます。
●紫外線対策、いろいろ
●Slip、Slop、Slap and Wrap!
これは、欧米の紫外線対策の標語です。Slip⇒長袖シャツを着て、Slop⇒サンスクリーンを肌に塗って、Slap⇒帽子をかぶり、Wrap⇒サングラスをかけよう。
例えば太陽光の紫外線量を100とした場合、何も防御しないと顔面の紫外線量は72。帽子をかぶると47、サングラスだけで17、帽子+サングラスで8まで減らせるとのこと。ただしサングラスはプラスティック素材、帽子もつばが7cm以上が条件です。服は同じ素材、デザインで比べた場合、色の濃い方が紫外線を通しにくいというデータもありますので、参考にしてください。
Slip、Slop、Slap and Wrapを実行すれば90%以上の紫外線は確実にカットできるということです。
●サンスクリーン(日焼け止め)の数値と効力
容器やパッケージにある数字をSPF値と言い、Sun Protection Factorの略です。
これはB紫外線を防ぐ効果を時間の長さで表したもので、例えばSPF値25のサンスクリーンは、何も塗らない時の25倍の紫外線量を受けて初めて肌にダメージ(赤くなる)を生じることを意味しています。SPF値で日焼け防止用とされるのは7以上。6以下は日焼け用で、これはサンバーン(赤むくれや水ぶくれ)防止に用いられます。

日焼け防止用としてのSPF値は紫外線の強い場所でも40〜50くらいの値であれば充分でしょう。逆にあまり高い値のものは肌に負担となり、かぶれやかゆみのもとになります。そして忘れてはならないのは有効時間は4時間が限度ということ。汗や水で濡れた場合はさらに短時間で効力が落ちます。お子様の水遊び中などは、こまめに塗りなおしましょう。

●日焼けしてしまったら
●ハーブによるスキンケア
アロエべラのジェルを身体や顔に塗ったり、精油1〜2滴をホホバオイルなどの植物油:10mlで希釈し日焼けした箇所に塗るのも効果的です。ネトルやペパーミントのハーブティーも身体を冷やす効果があります。

●お風呂でケア
日焼けで火照る肌に:ホホバオイルををぬるめのお湯に入れて入浴。安眠効果もあります。

●身体の中からケア
以下のビタミン類を摂ることをおすすめします。

☆ビタミンA・βカロチン:肌を強くする働きがあります。普段から摂取していると日焼けしても赤くはれ上がりにくくなります。

☆ビタミンC:メラニン色素の生成を抑えたり、無色に還元する作用があります。メラニン色素はそもそも紫外線から肌を守るための防衛反応なのですが、シミ、ソバカスのもとにもなります。

☆ビタミンE:抗酸化作用が強く肌の老化を防ぐ効果があります。

●本当の問題は?
●子供達を紫外線から守ろう
紫外線とその害、そして対策とスキンケアについて述べてきましたが、紫外線を必要以上に危険なものにしてしまったのは、言うまでもなくオゾン層の破壊です。
フロン、ハロンから遊離する塩素によりオゾンは特に強く破壊されます。
オゾンが10%減少すると皮膚癌は20%増加し、白内障失明は160〜175万人増加すると言われています。
しかも今すぐにフロンの使用を止めたとしても今後10年間はオゾン層の破壊は止められないのです。なぜなら今までに使った大量のフロンは成層圏のオゾン層まで10〜20年かかって上昇し続けるからです。つまり紫外線の量も今後最低10年間は増加し続けるということです。
このような事態の最大の被害者は誰かと言えば、それは子供達です。特に10歳以下の子供たちを紫外線から守ることは社会の責任と義務です。ところが教育や行政の担当者も親達もあまりに知らなすぎるのではないでしょうか。「子供達を守るべき人たちの知識の不足」、紫外線問題の根の部分はここにあるのではないかと思います。



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